「The Velvet Underground & Nico」SACD-SHM 1967年作品
ユニバーサルミュージックから、久しく途絶えていたSACDが復活となった。それも今までSACD化したことのないものなども含まれ、さらにビクターとの共同技術であるSHM仕様というパッケージで。
多くのSACDファンは諸手を挙げて、歓迎したことだろう。復活のきっかけはお客様からのたくさんの要望の電話だという。不況でかつ企業はなにより収益を求められる現在、このユニバーサルの姿勢は拍手ものだと思う。
さて、このSACD-SHMとにかく凄い。およそ今まで買ったCD/SACD系のパッケージメディアの中でも特筆すべき音。ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、クラプトン、カラヤン、サラヴォーン、スティーリーダンの5点購入してどれも滑らか、ワイドレンジ、空気感・実在感たっぷりの優れものであった。なかでも永遠のロック名盤、ヴェルヴェットの1stがまさかSACDになるとは思わなかった。
今回の発売のSACDでもヴェルヴェット以外はいわゆるオーディオマニア御用達のようなものばかりで、皆すでにSACDを購入していた人も多かったではないだろうか。オーディオ好きでも2通りいて、いわゆる録音のいいソフトばかり聴いている人と、録音と関係なくいろいろなソースを聴く人といると思うけど、私はどちらかというと後者。もちろん名録音にこしたことはないし、素晴らしい録音がスタジオ作品の感動を何倍にもすることを重々承知している。ただそれでも録音が良いからといってスティーリーダンやピンクフロイドばっかり聴いていているのもなんだし、録音悪くてもヴェルヴェットのように絶対欠かせないアイテムだってある(クラシックはその点、多くが音が良いので問題ないけど)。
そう、録音が悪いと決め付けていたヴェルヴェット、LPもCDもCDリマスターも持っているけれど、まあ似たり寄ったりの出来だった。そこに突然降ってきたユニヴァーサルの企画、本当にヴェルヴェットでいいの?誰が買うのだろうなんて心配になってしまった(もちろん内容そのものは超一級だけど。人によってはロック全歴史でもベスト5に入れる人もいるでしょう)。SACD-SHMにしたからって、そんなに音が変わるもんでもないだろうにと油断していた。ところが上記5アイテムでも一番びっくりしたのがこれ。「なにこれ、ルーが、ジョンケイルが、ニコが本当にここにいるよ!」びっくりの生々しさなのである。
ベストトラックはライナーで大鷹さんが書いていらっしゃるとおり、「毛皮のヴィーナス」。これヴェルヴェット好きな人が聴いたら、椅子から転げ落ちると思うよ。もともとこの曲なんか音がチープでよくとばしていたのだけれど、エレクトリックヴィオラ、ギター、ドラムどれもあまりに強烈で退廃気分満喫。ルーの「千年でも眠っていられる、千の夢をみて目が覚める」というあの歌唱が心に迫りまりくる。
カッコイイ。これSACD-SHMという器も凄いのだろうけど、マスタリングを担当したタキグチさんという方も素晴らしい。しかしオリジナルテープにはこんな音が入っていたんだ。このアルバムが誕生して40年、日本という地でこの名盤は再誕生したといっていいだろう。
ここまでの仕事をやり遂げたなら、いっそ2ndも3rdも出せば良いのに。明日の25日いよいよSACD-SHMは第二弾が出る。今度はどんなびっくりが待ってるのだろうか?
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント